CFP®試験の分析(2021年第1回タックス)

タックスプランニング

出題される内容はほぼ固定しています。そしてその8割(約40問)が計算問題です。ですから、引っ掛け要素の有無を確認したうえで、素早く正確に回答できる練習を繰り返すことが大切です。今回も、ほぼそのような構成でした。

1.所得の計算はいつもの通りでした。

各所得の計算方法について、何が収入となるのか、どれが必要経費になるのか、各所得独特の計算方法をどれだけ理解しているのかの質問でした。どれも、基本中のキホンでした。

  • 不動産所得 事業的規模
  • 事業所得 必要経費、取得価額、キャッシュフロー、減価償却費【詳しい解答解説
  • 給与所得
  • 一時所得 保険金の取り扱い、立退料
  • 退職所得
  • 譲渡所得 上場株式、配当所得との通算・繰越、居住用財産
  • 譲渡所得 総合課税
  • 配当所得 上場株と非上場株の配当の扱い
  • 雑所得 公的年金とその他収入

2.総所得・課税所得の計算もいつも通りでした。

何が控除の対象か、控除の要件は何か、それをどのように申告するのか。
基本がどれだけ理解できているのかを問う内容でしたので、いずれも確実に得点したい内容でした。

  • 損益通算
  • 所得控除(扶養控除、医療費控除、社会保険料控除)
  • 税額控除(配当控除、住宅ローン控除)
  • 居住用財産の譲渡損失の特例、繰越控除
  • 所得税額
  • 納税方法(個人事業主の届け出事項、青色申告、納税方法)

3.個人所得課税も、落とせない内容

従来通りの出題でしたので、これまた確実に得点したい内容でした。特定期間の判別についての出題はありましたが、消費税額の計算がなく、すぐに回答できる内容ばかりでした。

・消費税の課税/非課税
・住民税(税額、所得割)
・事業税(損益通算、繰越控除)

4.法人税は、難しい出題がありませんでした。

所得税、個人所得税と同様に、法人税もこれまで通りの必須事項を問う内容でした。今回は、貸倒損失に関する出題が無かったことや、CVP(損益分岐点分析)の出題が無かったため、かなり正答率が高かったと推測します。

  • 届出書類(開業時、申告時)
  • 損金(役員給与、租税公課、交際費、減価償却費【詳しい解答解説】)
  • 青色欠損金の繰越控除
  • 法人所得の増減
  • 役員と法人の取引
  • 財務諸表(BSとPL)【詳しい解答解説

総括

これまで比較しても、典型的な出題が並び、ちょっとしたミスが合否を分ける内容でした。出題内容としては、ラクしたようですね。そして、今回も「文章題の答え」は殆どが***でしたね。毎回ショボいわ。

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東京うまれ。札幌、東京、大阪、岡山など、全国各地でセミナーや講演活動を行い、好評を博す。2013年より、日経新聞の読み方教室、資産運用や税金対策、資格取得講座を中心に、”見えるお金、分かるお金を、使えるお金に。。。”の探究を楽しんでいる。